一人暮らし物件でこだわった条件1位は「バス・トイレ別」
一人暮らし経験者500人に「物件でこだわった条件」を聞いたところ、1位は「バス・トイレ別(54.6%)」で、全体の半数以上にのぼりました。
2位「2階以上・高層階の部屋(39.4%)」、3位「交通アクセスの良さ(35.8%)」、4位「オートロックあり(23.8%)」と続きます。
全体的には、周辺環境よりも「建物や部屋の条件・設備」を重視した人が多いとわかります。
また男女別で見ると、結果は以下のようになりました。
女性は「2階以上・高層階の部屋」を選んだ人が49.1%と、男性よりも28%ほど高くなっています。
また、「オートロックあり」を選んだ人も男性より20%ほど高いです。
どちらも防犯関連の条件であることから、女性の一人暮らしでは「安全性」を重視する人が多いとわかりました。
1位 バス・トイレ別
- 風呂に入る際、トイレが近くにあるのが嫌(20代 男性)
- 友人を呼ぶことが多かったので、トイレとお風呂は分けたかった(30代 女性)
- 衛生面が気になるから(40代 女性)
1位は「バス・トイレ別」でした。
バス・トイレがまとまっていると「衛生面が気になる」「気分的にイヤ」という人が多いようです。
また恋人や友達をよく家に招く人なら、友人がお風呂に入っているとき、トイレが使えないと困ってしまいます。
お湯に浸かりたい人なら、お湯をはるタイミングや身体を洗うタイミングも難しいですね。
2位 2階以上・高層階の部屋
- 友人が1階に住んでいて、下着を盗まれたことがあったので(30代 女性)
- 1階の部屋は、賃貸物件の前を通る人や車に覗かれそう(40代 女性)
- 女性の一人暮らしだったので、「2階にしたほうがいいですよ」と不動産屋さんにすすめられた(50代 女性)
2位は「2階以上・高層階の部屋」です。
「虫が出にくい」という回答もありましたが、とくに多かったのは「防犯のため」という回答でした。
1階は防犯面で不安と考える人が多いとわかります。
2階でも油断はできませんが、1階に比べれば侵入するまでに手間や時間がかかるため、防犯性は高くなります。
なお最上階であれば「上階の足音」が気にならないというメリットがあります。
3位 交通アクセスの良さ
- 通勤時間を減らしたかったから(20代 女性)
- 駅から遠いと何をするにも不便になるから(30代 男性)
- 電車で通勤するので、駅から徒歩圏内が良かった(40代 女性)
3位は「交通アクセスの良さ」でした。
「通勤・通学を便利にしたいから」という回答が多数。
車やバイク移動でない人にとっては、公共交通機関が使えることは重要なポイントとなります。
ただ駅やバス停に近ければいいというわけではなく、「通勤・通学に便利な路線を使えるか」も考慮したいですね。
また「駅チカに住んでいれば徒歩・自転車で移動する時間が減って安全だと思った」という声も複数ありました。
4位 オートロックあり
- 女性の一人暮らしはなんとなく心配だったし、親からも勧められたから(30代 女性)
- 一人暮らしなのでセキュリティを万全にしたい(40代 男性)
- 防犯対策として(50代 女性)
4位は「オートロックあり」でした。
オートロックには住民以外の立ち入りを難しくする効果があるため、セキュリティ面を考えてオートロックを条件にした人も多くなりました。
オートロックがさえあればセキュリティは万全というわけではありませんが、侵入に時間がかかるため空き巣などの犯罪者もオートロック物件は避ける傾向にあるといわれています。
またオートロックがあれば訪問者がエントランスにいる状態で応対できるので、訪問営業なども断りやすくなります。
5位 スーパー・コンビニが近い
- コンビニが近くにあると何かあったときに駆け込めますし、駅からの帰りに寄れるので便利です(20代 女性)
- 簡単な買い物をしたい時に、近場にスーパーがあると便利だから(30代 女性)
- コンビニが近くにあれば、すぐに買い物ができる(40代 男性)
5位は「スーパー・コンビニが近い」でした。
「近くに食品を変える場所があれば便利だから」と答えた人が多数。
自炊する人にとっては「手ごろな価格のスーパー」、料理する時間がなくお弁当で済ませる人には「コンビニ」があると便利でしょう。
また、なにかあったときに駆け込める場所としてコンビニを挙げた人もいました。
近くにコンビニがあって夜でも明るいという環境が、安心感につながるようです。
6位 家賃が予算内
- しばらく住むから安いほうがいい(20代 女性)
- 安くないと貯金ができないから(30代 男性)
- とにかく家賃が安いこと。看護学校に入学したため、あまりアルバイトできないのではと感じたから(40代 男性)
6位は「家賃が予算内」でした。
とくに学生や若手社会人の一人暮らしだと、予算は重要になってくるでしょう。
家賃だけを条件にした人もいましたが、「限られた予算の中でできるだけ他の条件も満たす物件」を探した人が多くなりました。
ただ、立地や設備がいいのに相場よりかなり安い物件は、いわゆる事故物件など「訳アリ」の可能性もあります。
事故物件・訳アリ物件を避けたい方は、なぜ安いのかを調べておきましょう。
7位 希望の間取り・広さであること
- 部屋干しするので部屋の広さは大事だった(30代 女性)
- 寝室と作業する場所を分けたかったので、2部屋ある物件にこだわって選びました(30代 男性)
- カッコいいレイアウトができる間取りかどうか。置きたい家具のイメージが強固にあったため(40代 男性)
7位は「希望の間取り・広さであること」でした。
寝室とリビングを分けたいなどの理由で、ワンルームを避けた人も多くなっています。
広い方がいいという人が目立った一方、「一人暮らしで広すぎると不便そう」という理由でほどよい広さの物件を探した人も。
「荷物の量」「置きたい家具」「引越し後のライフスタイル」などのイメージがしっかりある人ほど、間取りにこだわりそうですね。
8位 日当たりの良さ
- 日当たりが悪いと部屋が暗くて気分も落ち込むし、洗濯物が乾かない。また電気代がかかるから(20代 女性)
- 日が当たらない部屋はカビたり空気が悪かったりするので(40代 女性)
8位は「日当たりの良さ」でした。
日当たりが悪いと気分が沈んでしまう人も多いです。
また「洗濯物が乾かない」「カビが生えやすい」「乾燥機や照明で電気代がかさむ」などのデメリットもあります。
かつて日当たりの悪い家に住んだ経験から、日当たりや南向きの重要性を認識した人もいました。
9位 建物の構造・防音性
- 木造建築では、近隣住民の生活音などに悩まされたため(20代 男性)
- 鉄筋コンクリート構造の物件。騒音対策として(30代 男性)
9位は「建物の構造・防音性」でした。
「騒音トラブルを防止するために、防音性の高い家に住みたい」と考えた人が多数。
そのため「木造よりも鉄筋コンクリート造のほうがいい」というコメントが多くなっています。
ちなみに鉄骨造だと木造よりは防音性があるものの、鉄筋コンクリート造ほどの防音性能はありません。
10位 室内洗濯機置き場あり
- 毎日行わなければならない洗濯が不便だと困ると感じたため(20代 女性)
- 洗濯機は雨風にさらされるとすぐに壊れる(50代 男性)
10位は「室内洗濯機置き場あり」でした。
古い物件だと室内に洗濯機置き場がなく、ベランダに洗濯機を置くケースもあります。
ただ洗濯機が外にあると、雨天時の洗濯は大変。
また、屋外で雨風や紫外線にさらされると洗濯機がダメージを受けてしまうので、洗濯機を長く使うためにも室内に置きたいと考える人が多いです。
こだわらなくてもよかった条件は「2階以上・高層階の部屋」
続いて、実際に住んでから「こだわらなくてもよかったと思った条件」を聞きました。
その結果、1位になったのは「2階以上・高層階の部屋(12.0%)」でした。
2位「希望の間取り・広さであること(8.0%)」、3位「交通アクセスの良さ(7.6%)」、4位「バス・トイレ別(7.0%)」と続きます。
「2階以上・高層階の部屋」をはじめ、こだわった条件で上位に入った回答が「こだわらなくてもよかった条件」にも多くランクインしました。
住んでみて改めて「自分が重視する条件」や「必要な条件」に気づく方も多いのでしょう。
慣れてしまえば、多少の不便さは気にならなくなるという可能性もあります。
1位 2階以上・高層階の部屋
- 防犯や洗濯物を気にして2階以上の物件を選んだが、地方だったこともあり防犯は戸締まりさえしておけば問題なかった(20代 女性)
- 外側の壁が高いため、1階でも侵入されなさそうだから(30代 女性)
- 1階の方が、階段がなくてラク(40代 男性)
1位は「2階以上・高層階の部屋」でした。
「オートロックなどほかの防犯対策があれば、1階でも怖くない」という声が多数。
また2階以上を選んだことで、階段やエレベーターでの移動が手間になったという人もいました。
引越し作業も高層階ほど大変になります。
2位 希望の間取り・広さであること
- 一人暮らしで2LDKは部屋を持て余してしまうから。もともと荷物が少なかったので、物置にも使わない部屋がひとつできてしまった(20代 男性)
- 狭くても慣れる(30代 女性)
- 一人暮らしなので、広すぎてもお掃除が大変なだけでした(40代 女性)
2位は「希望の間取り・広さであること」です。
広めの部屋や部屋数を重視して物件を選んだものの、住んでみると「広すぎて寂しい」「掃除が大変」と感じる人も多いとわかります。
広い部屋だと家賃も高くなるので、住み始めてから「使ってないスペースが多くてもったいない」と感じる人もいます。
家具や荷物の量を把握し、ちょうどいい大きさの部屋を選ぶことが重要です。
3位 交通アクセスの良さ
- 徒歩で移動することが多くなり、電車をほぼ使わなくなったから(30代 女性)
- 車を利用する機会が多く、電車利用が思ったほどなかったため(40代 男性)
- 駅から多少遠くても自転車等を上手く利用すればすむし、同じような条件で家賃の安い物件が借りられるから(50代 男性)
3位は「交通アクセスの良さ」でした。
思ったほど電車を使わなかったという声が目立ちます。
電車を使うにしても「駅まで15~20分くらいなら歩けるし運動にもなるから、駅チカにこだわる必要はなかった」と感じる人も。
「坂道が多い」「駅から物件まで街灯がなくて怖い」といった環境でなければ、駅から徒歩15分程度は許容範囲かもしれません。
4位 バス・トイレ別
- 自分で使う分には気にならないから(20代 女性)
- 分けないほうが掃除するときにラクだから(30代 男性)
- お風呂に長時間かけるのがもったいなく感じ、シャワーのみで生活していたら、ユニットでも問題なかった。湯船につかりたいときは銭湯や温泉に行けばいいと思ったから(40代 女性)
4位は「バス・トイレ別」でした。
こだわった条件1位だった「バス・トイレ別」が、こだわらなくてもよかった条件にもランクイン。
「住んでみたら気にならなかった」「掃除がラク」などの回答が寄せられています。
シャワーで済ませるからという回答も多く、湯船に浸からないならバス・トイレが一緒でも支障を感じにくいようです。
5位 オートロックあり
- 解除するのが面倒だから、なくても良かったかなと思った。玄関前の置き配もしてもらえない(20代 女性)
- 停電すると開かなくなって不便でした(30代 女性)
- 自分でカギを閉めれば大丈夫だと思います(40代 男性)
「オートロックあり」が5位でした。
オートロックには「置き配してもらえない」「停電時に使えなくなる」などの不便さがあります。
また「オートロックがついていても不審者が入ってきた」という体験談もありました。
オートロックで不審者や侵入者をすべて防げるわけでもないため、「不要」「こだわるほどではない」と感じた人も多くなっています。
同率5位 スーパー・コンビニが近い
- 近くにスーパーがある物件にしたのですが、車を持っていたので、週に1度まとめ買いをすれば気にならないなと思いました。スーパーやコンビニが近いと自炊しなくなったり、いらない物を買ってしまったりしました(20代 女性)
- スーパーがなくても、宅配サービスが充実しているから(30代 男性)
- コンビニのそばにしたら、声や車の音がうるさく感じたからです(40代 男性)
もうひとつの5位は「スーパー・コンビニが近い」でした。
「近くのスーパーより安いスーパーを見つけたから」「コンビニが近いと無駄遣いしてしまう」などの回答が寄せられました。
また今はネットスーパーも発達しているので、スーパーに足を運ばなくても日常の買い物はできます。
車や自転車を持っている人なら、休日に少し足をのばして遠くのスーパーでまとめ買いすることも可能でしょう。
7位 日当たりの良さ
- 日当たりが良すぎると日焼けするので(20代 女性)
- 洗濯物の乾きを気にして南向きを選んだが、在宅する時間が少なく、夜に室内干しすることが多かったため(30代 女性)
- 日中はあまり家に居ないため(50代 男性)
7位は「日当たりの良さ」でした。
一人暮らしの社会人や学生さんだと、日中は家にいない方も多いです。
そのため、日中の日当たりは気にしなくてよかったと感じる人も多いようです。
電気代はかかりますが、乾燥機や浴室乾燥を使えば洗濯物を外干しする必要もありません。
ただ日当たりが悪いうえに風通しが悪いと湿気がこもりやすいので、日当たりの悪い部屋を選ぶ場合は「湿気対策」や「風通し」に注意したほうがよいでしょう。
8位 新築・築年数が浅め
- 年数が経っていても、リフォーム済みで綺麗な物件も多いと思ったから(30代 女性)
- 外観と部屋の中がキレイなら問題ないと思った(40代 男性)
- 築年数が経っていても、希望の間取りや条件が揃っていれば、家賃も安くて快適に暮らせると思いました(40代 女性)
8位は「新築・築年数が浅め」でした。
「リフォームされていてキレイなら、築年数が経っていても快適」と感じる人は多いようですね。
また古いほど家賃が安くなるのもメリット。
新築・築浅物件に住みたいけど家賃が高いと思っている方は、一度リフォームやリノベーション物件を見学してみてはいかがでしょうか。
まとめ
一人暮らしの物件を探すときには「通勤通学に便利で、家賃が安くて、周辺環境が便利で、防犯対策と設備が充実していてキレイな部屋」が見つかれば理想ですよね。
しかし実際にはこだわり条件が増えるほど、部屋は探しにくくなります。
一方「家に人を招くことはないから、バス・トイレ別でなくてもいい」など、妥協できる条件を見つけることで、部屋探しの幅は広がります。
「こだわった条件が実はあまり重要ではなかった」という体験談も多かったので、ぜひ本当に必要な条件かを見直してみてください。